森林は地上の陸地面先の30%を占めています。また陸に住む動植物・昆虫の80%が森林に暮らしています。地球温暖化に唯一対応できる森林は人口増加や計画性のない伐採などにより砂漠化が急速に進んでいます。ゴール15では陸地と森のめぐみを持続可能な形で利用できることを目指しています。
森林の役割を確認しよう
守るべき森林の「めぐみ」とはなにか
- 恵みを与える:木材・燃料、キノコ・山菜など林産物を与えてくれる
- 地球温暖化を防ぐ:酸素を出し二酸化炭素を吸収してくれている
- 水をたくわえ、浄化する
- 栄養を与える:森からの水には栄養があり川や海に漁場を豊かにしてくれる
- 災害を防ぐ:洪水や土砂崩れを防いている
- 生物多様性を支える:陸地の生態系のバランスをとっている
森林は早くから人間の活動によって破壊され続け、近年の温暖化により加速度的に失われつつあります。昨今の水害や林業の衰退なども早急に解決したい問題です。
アマゾンの危機
アマゾンは遠すぎて、大きすぎて、危機であることは知っていてもピンとこないのが正直なところです。なにせアマゾンの熱帯雨林は世界の熱帯雨林の約半分を占める50万㎢。
しかし大規模火災により大きく消失、生物多様性が脅かされています。
また植物が活発に光合成してくれているアマゾンの森林は世界の2割の二酸化炭素を吸収してくれています。アマゾンの大火災や乱開発により植物が減ると、CO²の濃度が上がり温暖化が進んでしまいます。
森の面積が減ると300万種ともいわれる動植物の生息が脅かされますし、先住民の暮らしが成り立たなくなる恐れがあります。「誰も取り残さない」SDGsの達成に森林保護は欠かせない課題ですね。
また、アマゾンの秘境には薬の原料になるような遺伝資源も多くあり、生物多様性が重要であるといわれています。未来の人類を救う可能性の為にも、森林保護を毎日の生活の中で強く意識し、行動していかなくてはなりません。
絶滅危惧種
国際自然保護連合(IUCN)の調査で絶滅危惧種は2万8338種、日本でも環境省により1400種が指定されています。
絶滅の原因は、なんといっても温暖化による環境汚染や破壊的な開発、次に乱獲です。毛皮や肉、ペット用にと今でも密漁が行われていいます。日本の象牙市場は世界的には完全閉鎖に向かっています。「ヤフオク」や「メルカリ」でも象牙取引は禁止になりました。乱獲は「市場」を絶やすことでしかなくなりませんので、厳しく監視していく必要がありありますね。
また、外来種の持ち込みに起因する絶滅も危ぶまれています。
外来種
地球は閉鎖環境の中で循環していますので、生態系のバランスを失うとその地域の生物多様性が損なわれてしまいます。アメリカザリガニが繁殖して二ホンザリガニは激減しました。日本タンポポも西洋タンポポに取り変わられています。外来種については人間が持ち込んだものが捨てられたり、逃げ出したりすること主な原因です。不用意に持ってきたり、自然に返したりしないように気を付けなければいけません。
森のエコマーク(FSC認証)も知っておこう
FSC認定とは
責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に設立した国際的なNPO森林管理協議会(Forest Stewardship Council®)が持続可能な森林管理のもとに生産された原料で製造された製品を認定するマークがあります。
原則として、認証林から生産された木材でも、CoC認証を取得した組織でないとそれをFSC製品として販売してはいけません。木材は最終製品となり、消費者の手に届くまで、長く複雑な加工・流通過程を経ますが、CoC認証はその過程で不適格な木材と混ざってしまわないことを確認するためのものです。FSC製品が消費者の手に届くまでには、小売を除く、生産、加工、流通に関わるすべての組織が認証を受けなくてはなりません。
https://jp.fsc.org/jp-jp/2-new/2-1
一般の生活で目にすることはまだあまりなく認知度も低いのですが、マークからエシカル活動を始めるのが”ラク”で”確実”ではありますので、ぜひ目に焼き付け、詳細はFSCのHPをごらんください。
ミートフリーマンデー
ミートフリーマンデーとは
2009年にポール・マッカートニーさんが提唱の「1週間のうち一度は肉食をやめて食料生産について考えよう」というキャンペーンです。
食肉を生産するまでにはその何倍もの量の穀物が必要になるため、例えば牛肉1㎏を生産するのに約20,000倍の水が必要になります。そこで食肉の消費を控えることで水や穀物の消費を減らすことができます。また、ここで減らせる水は日本国内のものではなく輸入元の生産国の水ですね。こういった水のことをバーチャルウォータと呼んでいます。
バーチャルウォーターとは
日本は海外から食料を輸入することによって、その生産に必要な分だけ自国の水を使わないで済んでいるのです。言い換えれば、食料の輸入は、形を変えて水を輸入していることと考えることができます。
日本のカロリーベースの食料自給率は40% 程度ですから、日本人は海外の水に依存して生きているといえます。つまり、日本はバーチャルウォーターの輸入を通じて海外とつながっており、海外での水不足や水質汚濁等の水問題は、日本と無関係ではないのです。2005 年において、海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量は、約800 億立方メートル(※1)であり、その大半は食料に起因しています。これは、日本国内で使用される年間水使用量と同程度です。
環境省 https://www.env.go.jp/water/virtual_water/
SDGsでは国内だけではなく全世界で生態系のバランスを崩さないことを目指していますので、世界全体で使用する水や資源の節制を意識することが大切です。
まとめ
これからやるべきシンプルなTo Do3つで陸の豊かさも守ろう
- ごみの再利用・再資源化を積極的にやってみる
- クレカや携帯の明細などを紙ではなくオンラインに切り替える
- ミートフリーマンデーをやってみる(月曜じゃなくてOK)